中途覚醒から脱した、個人的な体験談
つい2年ほど前まで、中途覚醒に悩まされていました。
どんなに身体が疲れていようと、夜中の2時ごろにぱっちり目が冴えてしまうのです。
そして、そのまま4時ごろまで、だいたい2時間は眠れない。
中途覚醒がはじまったときは、のんきなものでした。
あまりに眠気がないことから、
「だれにも邪魔されないで趣味の時間を楽しめる……これはお得かもしれない!」
などと思っていました。
そもそも、そう思ったことが深層意識に悪い影響を与えたのかもしれません。
当時は家族がやけに元気で(いいことではあるのですが)、ちょっと過干渉に近い距離感でした。
なので、よけいに、「完全にひとりの時間」を嬉しく思ってしまったのです。
まさか、それから5年間、ほぼ毎日、中途覚醒状態になろうとは……
お医者さんに相談したこともあるのですが、
「トータルで睡眠時間が確保できていれば問題ないよ」
とあっさり言われてしまい、解決になりませんでした。
たしかに、中途覚醒前後を足せば、6~7時間は眠れていました。
そんなもんかなと思い、当初こそ喜んでいたものの。
年月が経つにつれ、日中にぼーっとすることが増えてきました。
そして、ある朝、とうとうツケが回って来た。
食器洗い中に大切なお皿を割ってしまったのです。
なつかしの長野五輪の開催前に、善光寺で買ったスノーレッツの小皿!
(スノーレッツ……ご記憶の方、いらっしゃるでしょうか? フクロウを模した、カラフルなマスコットキャラクターです)
わたしはスノーレッツが気に入っていて、何十年とその小皿をパン皿として使っていたのです。
それを、ぼーっとするあまりに、割ってしまった……!
ショックでした。
わが家に残っているスノーレッツのグッズも数少なくなっていたので、余計に……
しかし、そこで初めて思ったのです。
「これは小皿でよかったと思うべきかもしれない。こんなにひどい寝不足状態では、いつかもっと大きなミスをする可能性がある!」
おそらく、仕事や趣味のパフォーマンスも、いままでの寝不足状態ではひどい物だったはず。
本気で中途覚醒の解消に取り組もうと決心しました。
病院に相談して、睡眠導入剤を処方してもらいました。
しかし当初は、効き目はあまり感じられませんでした。
たしかに寝つきはよいのですが、体の習性のほうが勝ってしまい、やはり深夜に目が覚めてしまう。
いろいろ薬を変えてもらっても、結果は同じ。
焦ると、よけいに目が覚めてしまうようでした。
困っていた時、お医者さんが、何気なく言ったのです。
「睡眠導入剤ってね、飲んですぐに眠れるとは限らないんだよ。
いつも寝ている時間が来ないと、眠れないときがある」
ふむ、いつも寝ている時間か……と考えて、はっと気づいたのです。
中途覚醒が始まる前の夜は、24時に寝るのがあたりまえでした。
しかし、中途覚醒が始まった5年前から、家族に合わせて22時前に寝床についていた……!
そして、睡眠導入剤を飲むのも、家族に合わせる習慣のまま、22時前になっていた。
自分のからだに合わせず、寝るのが早すぎた、というのが、じつはすべての始まりだったのでは?
それで、さっそく睡眠導入剤を24時ごろ眠れるように飲みました(23時ごろ飲むとちょうどよかったです。個人差あり)。
すると、効果てきめん。
目が覚めたのは、夜中の2時ではなく、朝の7時でした。
それからは調子がよく、2年間、ほぼ毎日、まず例外なく、ぐっすり眠れるようになっています。
ぼーっとすることも減り、食器洗い中に皿を割るようなこともなくなりました。
ささいな気づきだったんですが、わたしの場合は効果が絶大でした。
なにより、自分のからだに合わせた生活をしないと、すぐにからだに表れるものなんだなと学習しました。
スノーレッツの小皿は惜しかったですが、あれを割らなければ、いまも中途覚醒のままだったかもしれません。
わたしの場合は、薬を飲む時間を調整する工夫で治りました。
ここに書いたのは、あくまで個人の体験談です。
たまたま、薬と相性が良かっただけかもしれないので、もし悩まれている方がいらしたら、専門医に相談されることをおすすめします。
みなさんが、ぐっすり眠れるようになりますように……😴